世界の歴史と国々

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カリメーヌ大陸とゴルゾン大陸

大洋に囲まれたこの世界には、二つの大きな大陸が存在する。
一つがアカシウス皇国が統治するカリメーヌ大陸(Carimenue Land)、そしてもう一つが混沌世界たるゴルゾン大陸(Goluzon Land)。

二つの大陸の間には大海が横たわっており大陸同士は広く離れている。しかしながら大陸間には無数の諸島があり、島々を介しての貿易は国家情勢とは関係なく頻繁に行われているようである。

ゴルゾン大陸は過去300年に渡る国家間の戦争が続いており、その戦火は、大陸間の諸島にも波及する事が多々あり、諸島に住む民衆は常に戦火の波及を心配しながら過ごさねばならなかった。現在、ゴルゾン大陸の戦火は２つの大国の支配の方向に収束しつつある。

しかしながら元来不安定な国家間の均衡と、不気味な静寂はカリメーヌ大陸そしてアカシウス皇国にとって心配の種である事は変わりない。

カリメーヌ大陸の国々

カリメーヌ大陸を治めているのは、アカシウス皇国であり。大陸内の多くの国々は、アカシウス皇国に忠誠を誓っている。大陸内には、密かに皇国の転覆を狙う国家、独立を策謀する国も少なからず存在している。しかしながら国民に愛される皇帝を輩出してる皇国の治世が、クーデターを困難にしている。

アカシウス皇国（Acasius Imperial）

カリメーヌ大陸の北西に皇都をおき、大陸の覇権を握る大国。
封建制を取っており、大陸内の各王国を従えている。
大陸内には、皇国に忠誠を誓う、白魔術都市ブラングラード、シュバルティ共和国、ブレンダーヌ大公国、貿易都市トレダーシュ、イザラード王国などがある。

初代皇帝であるエリザベート・シュバンヌ・フォン・アカシウス(Elizabeth Schwannue Von Acasius)が建国後、女皇制度をとっており、皇帝は女性が就く決まりとなっている。
次代の皇帝への権限委譲は、世襲制ではなく（つまり皇帝の女児が就くのでは無く）、皇帝の第一男児、つまり第一皇子のお妃が就くという変わった慣習を持つ。つまりは皇子と結婚する女性は、皇族への仲間入りと同時に、皇帝への皇位継承権も同時に得る事となる。

この慣習が功を奏してか、またアカシウス寄宿舎学園のような優秀な女皇・お妃の輩出校がある為か、治世に優れた皇帝に恵まれている。

大陸内には、密かに、皇国の転覆を狙う国家もいくつ存在しているが、国民に愛される皇帝を輩出し続けている皇国の治世が、クーデターを困難にしている。

白魔術都市ブラングラード (White Magic City : BlanGrado)

カリメーヌ大陸北方中央、ちょうどアカシウス皇国の隣に位置する聖都。
白魔術都市との名前がついているとおり、聖職者が多く、ヒーリングなどの治癒魔法が盛んな都市である。一都市であるが、貿易都市トレダーシュと共に、自治が認められている数少ない都市。またアカシウス皇帝の即位が行われるのも、この都市にある聖地グラードルである。

シュバルティ共和国 (Shvultee Republic)

カリメーヌ大陸中央に位置する共和制国家。民主的な政治形態に近く、大陸内の多くの民衆より人気のある国家。
現在の共和国の悩みとしては、他国からの移入する人間の増加。都市の基盤整備が追いついていない事。また近隣国家からは、国民を奪う国との嫉妬が膨らみつつある事も頭を悩まさせている。

貿易都市トレダーシュ (Trading City: Tradarsh)

カリメーヌ大陸の西方に位置するゴルゾン大陸や周辺諸島との貿易を糧とする都市。
一都市ながら国家に匹敵する人口・兵力を有する事から、白魔術都市ブラングラードと同じく、国家としての自治を認められている数少ない都市。西の諸島との交易から、海産物が豊かで、この都市の海産物料理は観光名物にもなっている。

ブレンダーヌ大公国 (Brendanu Grand Duchy)

カリメーヌ大陸の東方に位置する精霊界とこの世界との交流・均衡を保つ為に存在する公国。
精霊界から来訪者も少なからず滞在している事から、他の国とは文化が大きく異なる。精霊界からもたらされる神秘の力は戦時下では大きな脅威となり、基盤兵力を持たないながら、その戦力はドラコヌール王国と拮抗する。精霊界からもたらされる知識・文献の研究も盛んで、首都ブレンデルは、ユグドラシル図書館を有するリーフェンベルクに次ぐ魔術書・禁書を所有する都市でもある。

イザラード王国 (Izarrad Kingdom)

カリメーヌ大陸北東に位置し、大陸内ではもっとも古い歴史を持つ国家。
元々は、カリメーヌ大陸の覇者であったが、竜王戦争の騒乱の中で疲弊し、統治国としての地位を失った。歴史の長さから文化・芸術が盛んな国家としても有名である。東方の未知の緋の諸島と唯一国交を持つなど他国の交流も盛んで、民衆の中には変わった姓名を持つ者も多い。

緋の諸島（Scarlet Islands）

カリメーヌ大陸の東海岸に接する大洋上に位置する諸島国家。
独自の文化・芸術を持ち、独特の可愛らしい絵画が有名である。また食文化も大変独特で、オイソースと呼ばれる豆類を現状とした調味料は、この国でのみ作られ、各国に輸出されている。
カリメーヌ大陸内では、唯一、イザラード王国とのみ国交を持っており、イザラード王国の民衆に変わった姓の者が多いのは、この国独自の姓に由来すると言われている。

ドラコヌール王国 (Dracnool Kingdom)

カリメーヌ大陸南東に位置するドラゴンを騎竜とするドラゴン騎兵を有する国家。
純血を尊ぶ国民性から、他国との交流も少ない。カリメーヌ大陸で騒乱がある際、必ず関与があるのがこの国家。現在も、アカシウス皇国に統治されていない大陸では数少ない国家である。かつてカリメーヌ大陸を大混乱に陥れた竜王戦争の発端もこの国からであった。穏やかな現老王と違い、野心家の王子に政権が委譲された後に、再び征服戦争があるのか近隣諸国の不安はつきない。